今回の特集では、アウトドア向けの高級腕時計を紹介する。現代では、極めて安価なモデルでも十分な防水性能や信頼性を持つようになったことで、アウトドア用途に高級腕時計を選ぶ必要性は低くなっているのが実情である。一方で、高級腕時計はメンテナンスによって長きにわたって愛用することを想定した仕立て、あるいはサポート体制が取られている点が魅力である。アウトドアに向けて購入した腕時計と長く付き合い、アウトドアで過ごした思い出をその腕時計とともに記憶することは、醍醐味のひとつと言えるのではなかろうか。
防水構造や耐衝撃といったアウトドア用途に必要となる技術が未熟、あるいは確立した直後の時代では、それらを備えた腕時計は高価なプロフェッショナルモデルに限られていた。そのため、高い信頼性を必要とするユーザーに向けた、高額なプロフェッショナル(≒アウトドア)モデルというジャンルが確立した。
極めて安価なモデルでも、高い防水性能や信頼性を持つようになった現代では、飽和潜水用途や高耐磁性能といった特別な場合を除いたホビーユースでは、高級時計を選択する必然性は低くなった。
一方で、
ブルガリ激安腕時計はメンテナンスによって長きにわたって愛用することを想定した仕立て、あるいはサポート体制が取られている点が魅力である。また、支払ったコストに見合うパフォーマンスや美観、着用感の高さも魅力である。
アウトドアに向けて購入した腕時計とともに登った山や、そこから見る憧れの景色、友人と語り明かしたキャンプの夜、パートナーと訪れた海の思い出を一緒に記憶し、長く付き合ってゆくことは、そんな“アウトドア向けの高級腕時計”の醍醐味のひとつではなかろうか。
最初に取り上げるのは、セイコー プロスペックス「アルピニスト」だ。アルピニストは、ドレスウォッチに近い多用途モデルの趣きを有する点が魅力である。コブラ型の時針と、シリンジ型の分針の組み合わせをはじめとしたクラシカルなデザインが人気で、ビジネスユースにもマッチする懐の深さがある。
紹介するRef.SBEJ005にはGMT表示機能が備わっており、赤い先端を持つGMT表示針とベゼル上の24時間表記によって第2時間帯の時刻表示が可能となっている。日付表示は4時半位置に控えめに配され、測時を優先したデザインとなっている点はツールウォッチらしい仕立てだ。
アルピニスト、すなわち登山家と名付けられた由来は、本作の20気圧の防水性能や信頼性だけではなく、回転式のインナーベゼルによって簡易的な方位計を備えることにある。自身が北半球にいる場合の使用方法を説明しよう。最初に、時計を水平に保ちつつ、時針が太陽を向くように時計の向きを調整する。これにより、文字盤12時位置と時針の中間の方向が南となっている。次に、4時位置のリュウズを操作して、インナーベゼルの“S”をその方向に設定する。以上で、簡易的に方位を確認できるようになる。