世界三大腕時計ブランドの一角を担う名門、パテックフィリップは、今年も貪欲なまでに技術・技巧を極めた新作をリリースしました。
パテックフィリップは1839年の創業以来、世界中の王侯貴族や富裕層を虜にし、英国のヴィクトリア女王やローマ教皇、作曲家のチャイコフスキーなども顧客リストに名を連ねる名門中の名門です。
2025年も衆目を集めた素晴らしい新作の数々を紹介・解説します。
パテックフィリップは、今回クアドラプルコンプリケーションをはじめとする複雑機構時計、ブランドの顔ともいえるカラトラバ、近年の新モデルと様々なジャンルの新作を数多く打ち出しました。
いずれも名機ぞろいの新作を、一挙に紹介します。
クアドラプルとは四重を表す言葉で、ミニッツリピーター・ワンプッシュクロノグラフ・瞬時日送り式パーペチュアルカレンダーにスプリットセコンドを加えた超複雑機構となります。
クアドラプルのルーツをたどると、2011年に発表されたトリプル・コンプリケーション、そして2023年東京でクアドラプル・コンプリケーションRef.5308Pとなり、今回の新作は2023年モデルの18Kホワイトゴールドケースです。
フランクミュラー コピークアドラプル コンプリケーションRef.5308G-001の文字盤はソレイユ加工を施したアイスブルーの18Kゴールド製で、深いブルーで縁どられた窓が11時・12時・1時に配されてパーペチュアルカレンダーを表示します。
スプリット針のみ白く、針やアワーマーカーすべてが統一された深いブルーに彩られており、まるでデンマークコペンハーゲンのニューハウンのような愛くるしさを感じさせます。
ケースは18Kホワイトゴールドに上品なポリッシュ仕上げを施しており、ストラップも文字盤に合わせた光沢のあるネイビーブルーのアリゲーターレザーです。
大きなエネルギーを必要とするグランドコンプリケーションを正確に稼働させるため、ムーブメントにはトルク強化された主ゼンマイやプラチナ製のマイクロローターを搭載しました。
そして、クロノグラフを正常に作動させるためのバックラッシュ補正クラッチ歯車と、エネルギー消費削減に貢献するアイソレーター機構という、2つの特許技術が使用されています。